Ryzen比較表 | 世代や種類別にRyzenのCPUを比較
Ryzenは2017年に発売を開始したAMDのCPUである。当初からコスパや性能が高く話題となっていたが、第3世代以降に弱点だったゲーム性能もインテルと比べて遜色のないものとなりデスクトップパソコンで自作をするならRyzenという機運も高まっている。
ところがRyzenもインテルと同様に数多くのモデルが発表されており、同じRyzenならば何が性能が高いのか、コストパフォーマンスが高いのかなど、どれがいいのか比較が難しい。
そこで本ページでは複数のベンチマークでRyzen CPUを比較しその性能を明らかにする。
Ryzen以外のCPUを探したい場合やCore iシリーズと比較したい場合はCPU性能比較表を参考にして欲しい。
Ryzenの型番からある程度性能を読み取る
比較表に入る前の前提知識として型番の解説をおこなっておく。型番を理解すると大まかなCPU性能が推測でき、比較が容易になる。ここではRyzen 9 7950Xを例として挙げて解説する。
まずは最初の9に関して、RyzenはRyzen 9, Ryzen 7, Ryzen 5, Ryzen 3とシリーズが分かれており、数値が大きいほど性能が高い。ちょうどIntelがCore Ultra 9, Core Ultra 7, Core Ultra 5というシリーズを出しているので同じようなものと考えてもらえれば分かりやすい。
次に9950Xの最初の9は世代を表す。世代はCPUのアーキテクチャが現在何番目であるかを示す値である。通例1年ごとに更新され、世代が上のものほど設計が洗練されパフォーマンスが高い。
950の部分はマイナーバージョンを表す数値である。アーキテクチャ自体に差異はないが、この数値が大きいほど性能が高い。
最後にXはExtremeを表す文字である。末尾の文字が意味するところは様々であり、Uは低消費電力、GはGraphic機能ありといった意味がある。一覧を表にまとめる。
このうち通常版とXはGPU機能が搭載されず、グラフィックボードの購入が必須となるので気を付ける必要がある。
またRyzen PRO...とPROがついているモデルがあるが、PROモデルは企業向けにセキュリティ機能を強化したバージョンである。例えばカンファレンスやミーティングで盗まれたパソコンからハッキングにより情報が引き抜かれるのを防いでくれる。CPU性能自体には差は出ないと思ってもらってよい。
最後にいくつか参考として例を載せておく。これで型番の読み方はばっちりであろう。
ちなみに例えばRyzen 7000シリーズはZen 4というアーキテクチャなので厳密には第4世代であると説明されることもあるが、細かいので気にしなくても良いだろう。
また、ノートPC向けにAIを強化したRyzen AIというシリーズも開発されており、例えばRyzen AI 9 365というCPUがあるが、Ryzenの第3世代ではなくRyzen AIの第3世代ということに注意したい。(そして何故か第3世代が最も若い)
Ryzen 比較表
Ryzen CPUの一覧を示す。この中から自分にあったモデルを探して欲しい。ベンチマークの意味とその他表の見方は以下を参考。
またPASSMARKの目安を下記に示す。スコアの参考としてほしい。他のベンチマークと比べてPASSMARKはCPUのテストサンプル数が多く、統計的に安定しているのでRyzen同士の比較を行う時は、他の情報を参考にしつつもPASSMARKを中心に見ると良い。
また、上記総合スコアであるPassMark(M)(Mはマルチコアの略)の他、シングルコアスコアであるPassMark(S)も併記する。
シングルコア性能はアプリの起動やWebブラウジングのサクサク感、ゲームなどに効力を発揮し、マルチコア性能が高いと複数アプリの同時実行、ファイルの解凍・圧縮、画像のレンダリングやAI処理などに特に効果を発揮する。