ノートかデスクトップかどちらを選択?
ノートパソコンは携帯性が高く、デスクトップは価格の割に性能が高い。つまり定位置で使うならばデスクトップ、場所を選ばず使うならばノートが良い。
端的に言ってしまえばそれだけの話なのだが、本当にそれだけだろうかと、細かい点まで気になり決め手に欠けている人に対して十分量のアドバイスを行うことを目的とする。それでは始めよう。
- ノートパソコン擁護派の意見
- ノートパソコンはデスクトップと同等の快適性を実現できる
- 電気代が1日3時間の使用でデスクトップより年間1000円安い
- 持ち込みしやすいので処分が楽
- デスクトップ擁護派の意見
- コストパフォーマンスが高い
- 拡張性が高い
- 修理代が安く、手間がかからない
- 性能の限界値が高い
- ノートとデスクトップのメリットまとめ
- 予算があればデスクトップとノートの2台持ちもあり
- まとめ
ノートパソコン擁護派の意見
まずはノートパソコンの携帯性以外のメリットに着目していく。
ノートパソコンはデスクトップと同等の快適性を実現できる
デスクトップはキーボードとモニターが分離されて楽な姿勢で作業できるという利点がある。これはもっともであるが、ノートパソコンでも外部モニターと接続し、ワイヤレスマウスとキーボードをノートと繋ぐことでデスクトップと同様の環境を容易に再現可能である。
ノートパソコンを閉じ、ケーブルを一本接続し、ワイヤレスマウスとキーボードをノートパソコンに接続すれば準備完了である。
端子が足りなければハブを購入しておけば問題はなく、また写真ではType-Cケーブルでの映像出力と給電を同時に行っているので充電器も不要である。
よって、追加費用は掛かるものの、ノートパソコンに追加でモニタ、マウス、キーボードさえ購入すればデスクトップ環境が出来上がり、ノートパソコンの窮屈な環境からは脱却できる。
電気代が1日3時間の使用でデスクトップより年間1000円安い
自身のノートパソコンとデスクトップでネットサーフィンやYoutubeの動画を見ているときの平均消費電力をワットチェッカーという専用機器で測った時、ノートはおよそ15wh、デスクトップは24インチモニタの出力も含めて45whと、30whの違いが出た。
1日3時間パソコンを使うとして、1年間の電気代はノートで600円、デスクトップで1600円程度となる。
その差は1000円なので、5年使うと考えると、ノートパソコンはランニングコストを考えると5000円引きで考えても良いということになる。これはノートパソコン派にとっては吉報である。
ちなみに電気代をより詳しく検証したい人は以下の記事を参考にしてみて欲しい。豊富な実測値があるので参考になるはずである。
持ち込みしやすいので処分が楽
今の時代メルカリがあるので、梱包・発送たのメル便を使えばデスクトップであろうとノートであろうと自宅にパソコンを回収に来てくれる。
しかし、ソフマップやハードオフ、パソコン工房などに持ち込みで売りに行きたい場合、携帯性が高いノートの方が楽である。
また、不要になって暫く放置しておく時もノートだと場所を取らない。デカいものは存在自体が邪魔である。
デスクトップ擁護派の意見
デスクトップパソコンは価格の割にパフォーマンスが高い点が決定の主な材料となるが、他にもいくつかポイントがあるので説明していきたい。
電気代がやや高いというのはあるが、全体的な価格メリットを考慮するとデスクトップは圧倒的である。
コストパフォーマンスが高い
省電力設計がなされているモバイルPCに比べ、デスクトップのPCはサクサク動くことが多い。筐体が大きく、冷却性能にも優れているため熱がこもりCPU性能が低下してファーという音がする事も少ない。
パソコンの性能を測るテストをベンチマークテストと呼ぶが、デスクトップパソコンの廉価版Core 3 CPUが、ノートパソコンのハイエンドCore 7を上回るスコアを叩きだす。
デスクトップパソコンで8万円する性能をノートに求めようとすると11万円ぐらいかかるというのがおおよその感覚である。
拡張性が高い
筐体の大きさにもよるが、拡張性が高く、メモリの増設やグラフィックボードの付け替え、ハードディスクの増設などが行えることがデスクトップの魅力である。
キーボードが気に入らなければそこだけ買う事もできるが、ノートだとセットになっているためそういう訳にも行かない。
高度なゲームをしたくなった時、デスクトップパソコンならばグラフィックボードを買い増して取り付ければ良い。最初から全てを揃えておかなくても必要になった時に対応できる事がデスクトップパソコンの魅力の一つである。
ただし、パソコン本体のサイズや構造によってどこまで拡張できるかが決まってくるためそこは注意しなければならない。タワー型と呼ばれる大きめの筐体ならば基本何でも拡張が可能だ。
修理代が安く、手間がかからない
パソコンが壊れたときにノートパソコンは全体を修理に出さないとならないのに対して、デスクトップはパーツだけ交換すればよいので圧倒的に楽である。
ノートパソコンは小さい筐体にすべてが詰まっているため、全体交換という修理パターンにもなりやすく購入時の価格に近い高額が請求されることも多い。
自然落下、コーヒーをこぼしてキーボードが壊れる、液晶にヒビが入るなど、精密機械はいくつも壊れるポイントがあるので、リスクを恐れるならばデスクトップを購入しておいた方が良いだろう。
性能の限界値が高い
例えば4Kで144Hzという非常に美麗なグラフィック映像をノートパソコンで求めようとしても、ノートパソコンの能力でそこまでの性能を引き出すことは不可能である。
低消費バッテリーのノートパソコンはデスクトップと比べて性能の限界値が低く、しかも限界値に近づけるほど50万円越えなど異常に高価格になってしまう。
ゲームやクリエイティビティで超高パフォーマンスを追求しようとした場合はデスクトップ一択である。
ノートとデスクトップのメリットまとめ
最後にそれぞれのメリットを箇条書きとしてまとめておく。まず何を優先すべきかを考え、両者を比較検討してみて欲しい。
ただ、それぞれ捨てがたいメリットを持っているため決め切れないことも多々あるかと思われる。そこで2台持ちも含め幾つか選択肢を提示してみる。
予算があればデスクトップとノートの2台持ちもあり
デスクトップは能力の点でノートパソコンでは超えられない性能を発揮することができ、一方でノートパソコンには携帯性が備わる。ではデスクトップのトップ性能で携帯性を持ち合わせることは可能か?その解がリモートデスクトップである。
リモートデスクトップはインターネット接続を介して手元にないパソコンを操作する機能であり、出先のノートパソコンから高性能なデスクトップ環境にアクセスすることができる。
対応するにはノートパソコン、デスクトップともにWindows ProのOSを搭載している必要があり、windows Homeではリモートデスクトップを使うことはできないため、将来的にリモートを考えているような場合はWindows Proを選択することを忘れないようにしたい。
私は常にこの機能を使って会社のパソコンにアクセスしており、厳密に手元にあるパソコンと同等に快適かと言われると回線次第では不安定な場合もあるが、手元にデスクトップパソコンがあると勘違いできる程度には快適である。
まとめ
上記でノートにするかデスクトップにするかを考える上での必要な材料はそろったと思う。当然だが万人に共通する正解などはなく、自分のライフスタイルと予算を考慮して考えてみて欲しい。