FXは長期分散投資として行え

FXは短期で行えばただのギャンブルである、通貨の価値は非常に様々な要因によって決まる。ある通貨を円に換えたい人が多ければ円の価値が上がったとみなされ円高になり、円をある通貨に換えたい人が多ければ、円を必要とする人が少なくなり円安となる。また日銀が買いオペ(市場から国債や手形を買い、通貨の市場流通量を増やすこと)を行うと、市場での円の価値が希薄となり円安となるし、逆に売りオペを行うと円高になる。また日本の円は世界的に安全資産と見なされ、世界情勢が不安定となり投資家心理が冷えると一先ず円や金を買っておくかという流れになり円高が進み、逆に安定的になると円安となる。また他国の金利が上昇すると、金利の低い日本でもっておくより、金利が上がったところの通貨を持っておいた方が将来的に得をするという考えの人が増え円安になり、逆に他国の金利が下がると相対的な円の金利が上がり円高になる。あるいは他国の経済成長が加速すると日本円の相対的価値が下がり円安に傾くこともあるかもしれない。

で、何が言いたいのかというと、判断材料が多すぎて予想などできるわけがないと言いたい訳である。上記のように複雑に諸条件が絡みあって現在の通貨価値が決まっているわけで、今後上がるか下がるかを判断することは不可能に近い。厄介なのが2分の1で当たるという事で、自分の予想が当たるとさも”アメリカ大統領の発言で世界的な緊張感が広がりつつあったため円に買いがあつまった”など自分よがりな経済情勢の解釈までも当たっていると見なして自信をつけていき、実際には大抵読み切れていないため後に手痛いしっぺ返しを食らうという事になり得てしまう。経済予想をすること自体は勉強にもなり非常に良い事であるが、経済学者ですらそうそう当てられるものでもないので普通のサラリーマンはやらない方が良いだろう。よってFXは単純に手数料を払い分かりもしない通貨の上下を予想するだけのゲームであり、おまけにたまたま儲かった分に対しては税金が20%掛かってしまうのでロクな事がない。しかし唯一使っても良い方法もあるため、それについては最後に述べたい。

チャート分析はAIの格好の餌食

チャート分析を専門としたサイトや書籍は多い、しかもどのサイトも似たり寄ったりの事を書いてある。過去のデータを分析して特徴的なチャートの形を体系化して記述したまでは良いと思うが、その手法は最早通用しなくなってきている。その理由は2つあり、一つは同じ手法で利益を得ようとする人が書籍等が出版されることにより増えてきているからであり、もう一つは、これは決定的なのであるが、チャート分析はAIによる解析が最も得意とする分野だからである。膨大な過去データの分析を行ったAIの出す命令により売買を行うシステムトレードに感覚が頼りの人間が勝つ術などはなく、長期的な為替の動きはAIでは予測できないところもあるが、少なくとも短期・中期程度の予測は人間よりもはるかに高い精度で行っている事であろう。ゴールドマンサックス証券でプロのトレーダーが次々とシステム売買に置き換わっている点は注目に値する。プロですらこうなのだからサラリーマンの素人が今チャート分析で勝つことは不可能と言える。チャート分析はファンダメンタルズな分析よりもよりたちが悪い。チャート分析の本を買おうとしている人は今すぐにやめることをお勧めする。

長期分散投資としては良い

FXは信用取引で預入金額の25倍までの通貨の売買ができる。即ち10万円をFX会社に証拠金として預け入れる事で250万円分までドルを買うことができる。また、FXは通貨の両替の手数料が非常に安いのが特徴である。例えば通常銀行窓口で円をドルに換えようとすると少なくとも1ドルあたり1円は多く円を払わなければならず、往復させると1ドルあたり2円分を手数料として徴収されてしまう。ネット銀行でもせいぜい往復50銭程度である。ところがFXだと往復2銭程度で済んでしまう。即ち少ない元手で、手数料を掛けずに分散投資ができるという事である。通貨を分散して持っておくことは非常に良いことである。日本の経済が衰退し、円の力が弱くなった時に他国の通貨を持っていることで実質的な資産の目減りを抑えることができるからである。FXを使うときは長期で分散投資代わりに使うことをお勧めする。